ryomiyagi
2022/10/20
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2022/10/20
スキンケアの中で肌に最もダメージを与える可能性がある行為が「洗顔」です。肌が自分で生み出すうるおい成分、特に「NMF( ナチュラル・モイスチャライジング・ファクター)」は水溶性の保湿成分であるため、洗顔するだけでも流出することが知られています。
洗顔で使用するクレンジング剤や石鹸には、洗浄系の「界面活性剤」という成分が配合されています。この成分は、日焼け止めやメークの基剤を水で流すために配合されていることが多いです。しかし、肌の汚れと一緒に、肌が持つうるおい成分を奪ってしまう可能性があることが知られています。
「洗顔で失われても、保湿剤でしっかり保湿すれば大丈夫じゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、肌にとっては、自分で生み出す保湿成分がいちばん! 後から化粧品で保湿成分を足すよりも、自前の保湿成分で守る方が肌にも優しいですし、経済的にも合理的です。特に、肌が敏感な状態に陥ってしまっている方こそ、「落としすぎ、保湿しすぎ」のスキンケアから、「落としすぎない、適切な保湿」のケアに切り替えていく意識が大切です。
1.肌のうるおいを奪わない
「ベビーオイル洗顔」で使うベビーオイルには、クレンジング剤などに一般的に配合されている、洗浄や乳化のための界面活性剤が入っていません。肌のうるおい成分を奪う可能性がほぼないため、肌に負担をかけずに、日焼け止めやメーク、皮脂の汚れのみをオフすることができます。水で流すことができないデメリットはありますが、オイルをティッシュでオフすることで、そのデメリットを解消しているのが、「ベビーオイル洗顔」の最大のポイントです。
2.オイルが水や汗による肌荒れを防ぐ
ティッシュオフ後にわずかに残るオイルには、その後の入浴による汗や水の刺激から、肌を守ってくれる作用が期待できます。肌のうるおい成分のうち、「NMF」は水に溶けやすい性質を持っています。そのため、長時間の入浴や汗をかくような環境では簡単に溶け出してしまうことがわかっています。「ベビーオイル洗顔」後に残ったオイル成分が、水分をはじいて肌表面をガードすることで、水分による刺激を軽減することができます。
3.肌のpH値の変動ダメージがない
洗顔後の肌のpH値は、使用する化粧品にもよりますが、一時的にアルカリ性に傾くことが知られています。通常の肌状態の方だと、本来の肌のpH値に戻るまで数時間を要することが知られていますが、肌荒れをしやすいタイプの方では、もっと長い時間がかかることがわかっています。雑菌が繁殖しやすいpH値状態が長引くと、肌荒れを引き起こす原因になってしまいます。「ベビーオイル洗顔」ではpH値の変動がないので、洗顔が肌に与えるダメージを軽減することができると考えられます。
撮影/大瀬智和(人物)、前 千菜美<光文社写真室>(静物) ヘア・メーク/鈴木京子
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