akane
2018/09/18
akane
2018/09/18
世の中には星の数ほど会社があり、働く環境も本当にそれぞれ。
就職先を選ぶ際、「大手企業か中小企業か?」という問いも良く上がりますが、「女性の働きやすさ」という観点から見ていくと、どちらに軍配が上がるのでしょうか。
大手企業と中小企業で働く女性たちの生の声を聞いてみました。
中小企業で働く20代女性(以下、中):大手企業で働く女性がよくぶつかる壁ってある? 大手の社員は恵まれていて、困ることはなかなかなさそうだけど。
大手企業で働く20代女性(以下、大):いやいや、いっぱいあるよ~! よく聞くのは、「会社の将来的な方針や具体的な利益を女性社員は教えてもらえない」っていう悩み。古い体制の大手企業ではいまだにそういうところがあるみたい。中小企業はそういうことある?
中:うちの会社ではないかな。むしろ男女問わずどんどん成長して、役職就いて会社のリーダーになれって言われる。そもそも人数が少ないから、全員必死に仕事しないと会社がまわらないということもあるんだけど。
大:いいなぁ。私のいる会社は体質そのものが古いから、男性社員に目が向きがちなんだよね。
中:でも大手は、育児をしながら働きやすい環境が整ってるでしょ? 私の所属する中小企業も頑張ってるけど、まだまだ模索中だから。
大:確かに制度は充実してる。ここだけの話、私の会社では30歳近くなると、仕事が楽な部署に異動させてくれるよ。
中:結婚して出産して、仕事はそこそこで、っていう人にとってはありがたいね。
大:うん。でも、バリバリ働きたいっていう人にとっては、むしろ逆効果じゃない? 30歳を前にしてちょうど役職がつきそうになってきたところで異動させられちゃった人がいたの。上層部は「そのうち結婚して出産しそうだから」って思ったみたいなんだけど、本人はそんなつもりなかったのに。そんなだから、結婚しないならしないで、「まだ結婚しないの?」っていう圧力もあるよ。
中:なるほど。私の会社はそういう圧力ほとんどないな。結婚も出産もフレキシブルに対応してくれるし、なんなら「これを機に制度をつくろう!」っていう流れになるよ。
大:うらやましい!
中:大手のほうが絶対的に恵まれてると思ってたけど、そうとも限らないんだね。一長一短。
中:実は私も学生時代、大手企業を狙ってたんだ。でも100社近くエントリーして、結局内定は中小企業一社だけ。一体どうやって大手に受かったの?
大:意識したのは、体育会系っぽく振る舞うってこと。今、ほとんどの大手企業が学生に求めてるのって、まだまだ「根性とやる気」なんじゃないかと思う。上下関係が守れて、厳しい状況にも耐えられて、しかも放っておいても勝手に成長してくれる人がほしいんだよ。
中:「仕事から帰ったら家で自主的に勉強します! 押忍!」みたいな(笑)。
大:そのニーズに合わせて、「私は、こういうことができます」じゃなくて「私はこういうふうに頑張れます」って面接で話したよ。
中:精神論、なんだね……。
大:こういう風潮はなくなってほしいんだけど、合わせるしかないのが現状。入社したからには、そういう空気を変えていけたらいいなとは思う。ちなみに、中小企業やベンチャー企業を希望する人はどうすればいいんだろう?
中:募集がなくても、入りたい会社があったら連絡をとってみるといいと思うよ。私はもともと営業志望で応募したんだけど、面接を受けたら「別の部署はどう?」って薦められて。ちょうど産休に入る人がいたから代わりになる人を探していたみたい。それで、もともと募集のなかった部署に運よく入れたの。
大:すごい! そういう柔軟な対応は、中小ならではだよね。
中:学生時代の私は全く気付いてなかったけど、女性にとって中小は中小でいいところがあるから、そこは今の学生さんにも知っておいてほしいな。
株式会社光文社Copyright (C) Kobunsha Co., Ltd. All Rights Reserved.