akane
2019/03/06
akane
2019/03/06
川口さんによる指導の後は、いよいよ本番です。
まずは礼。あーさが深く頭を下げます。
「割るときに掛け声を入れた方が、力が入りますよ」と川口さん。「よし」とか、「愛」とか、もしくは自分の好きなものを叫ぶといいのだとか。
しかし、「何を言ったらいいんでしょうか」と悩むあーさ。好きなものは何かと聞くと、「ハムスターかな。家で飼っているので」との返事。
では、「ハムスター!」と叫んでみましょうかと提案したものの、恥ずかしかったのか、あーさは無言で拳を振り落してしまいました。
そのせいで力が入らなかったからか、結果、割れたのは3枚。惜しい。
しかし、あーさからは「できた!」との達成感で喜びの涙が! そんなあーさを見ていると、私もうれしくなります。
さて、次はおとよの出番です。カッと目を見開き、気合十分! 「行きます!」と前に進み出ました。そして、「押忍―――!!」と絶叫。
見事、瓦を割り切りました。けど、瓦を載せているブロックまで倒してしまって……。とほほ。
全部割り切れたおとよには、川口さんからステッカーが授与されます。
ふと、おとよを見ると、目が少しうるんでいるような。えっ、どうして?
「実は、瓦が全て割れたら、願い事が叶いますようにって祈っていたんです」と。それは良かった。うれし涙なんですね。
けど、お店のホームページによると、願掛けをする場合、願いを一番上の瓦に書いた上で、末広がりの「八」枚でチャレンジした方がいいのだとか。あ、喜んでいるおとよには内緒です。
さあ、自分で自分を褒めてあげてください。ほら、瓦割り意思表明書に「瓦を全て割り切れたら、そんな自分を最大限褒めてあげます。勢いがあれば自分に何か買ってあげます。」との項目があったじゃないですか。
「じゃあ、自分へのご褒美に何かおいしいものを買うことにします」とおとよ。
あ、だったら、私がよく頑張った2人にごちそうしますよ。浅草の町を歩きながら、割れせんべいでもどうですか。
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