BW_machida
2021/05/28
日本のアンタッチャブル
BW_machida
2021/05/28
活動をしていないのに自治体から一定の公金を受け取る「幽霊消防団員」。全国的に広がるこの問題は、関係者の間で誰も触れることのできない「闇」となって令和の時代まで受け継がれてきた。なぜ、これまで放置されてきたのか。取材から次々と浮かび上がってきたのは、驚くべき実態だった。
公費を使った飲み会、水増し請求、「研修」という名の慰安旅行、いじめ・パワハラ、そして、政治との深い関係……。日本で大規模災害が頻発する中、共助の中心を担う消防団の役割は増え続ける一方だ。だが、その足元は心許ない。自ら阪神・淡路大震災に遭い、災害・防災対策に高い問題意識を持つ若手新聞記者が、その実態を初めて白日の下に晒す。
(たかはし ゆうき)神戸市出身。慶應義塾大学文学部卒業。2014年、毎日新聞入社。和歌山支局、岡山支局を経て19年5月から東京本社経済部。金融や資源エネルギー庁、経済産業省を担当し、20年10月から始まったシリーズ企画「見えない予算」で、市民団体、メディアアンビシャスによる「2020年メディア・アンビシャス大賞」の活字部門に入選。私物化される幽霊消防団員を始め、一般社団法人を通じて電通などが政府から委託業務を請け負う「隠れみの」の実態、東京五輪の運営委託業務における人件費単価などの問題を取材してきた。本書が初の著書。
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