ryomiyagi
2022/03/17
福島第一原発、本当の物語
ryomiyagi
2022/03/17
「福島第一原発の廃炉は順調だ」「30〜40年で完了する」――そんな話を信用している方もいるかもしれない。事故から10年以上が過ぎ、世間の関心は次第に薄れ、何となく「うまくいっているだろう」との楽観的な空気すら感じる。しかしそれはとんでもない話だ。使用済み燃料の取り出しは滞り、メルトダウンで溶けた燃料デブリは取り出す方法すら見つかっていない。そもそも何をもって廃炉というかの定義すらない。
それではなぜ、国と東京電力は、廃炉が「できる」という幻想を広め続けるのか。廃炉を阻む最大の要因とは何なのか? 本書では、福島第一原発事故の発生当日から一貫して国と東京電力を取材し続けている記者が、幻想とその背景、そして廃炉の「本当の未来」に迫る。
1964年、東京都生まれ。中央大学卒業後、新聞社2社での勤務を経て、1999年、在京テレビ局に転職。社会部、ソウル支局、経済部などで勤務。環太平洋パートナーシップ(TPP)協定取材のため経済産業省担当になったとたんに2011年3月11日の福島第一原発事故に遭遇し、以来、同事故の収束などを取材している。新聞記者時代はゼネコン汚職事件などの経済事件やオウム真理教事件も担当。事件・事故に遭遇しやすい体質。下積み生活(今も続く)が長いため打たれ強い。
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