akane
2018/05/29
akane
2018/05/29
自営業を営む夫は、その道では腕がいいのですが、経営が下手。お客さんが減っているのに、早朝から夜遅くまで店を開け、夏はクーラー、冬は暖房をガンガンきかせるなど、ムダに経費ばかりがかさんでいます。おまけにお人好しで、1千万円もの大金をだまし取られたり、兄弟にたかられるままに商品を無償で提供し続けたり。私がガンになり治療費もかかるから節約してほしい、せめて禁煙してほしいと頼んでも、まったく聞く耳を持ちません。何度ケンカをしたことか。また、部屋を片付けても片付けても散らかすだらしなさ!
汚いボロ家ゆえに、子どもは友だちを呼ぶことすらできません。夫はなぜ経営を改善し、家や家族を守ろうと努力してくれないのでしょうか。
情けなくて「いっそ死んでくれたらいいのに」とさえ思ってしまいます。私はもっと笑って生きていきたい。どう変わればいいのでしょうか。
ごめんなさいね。最初にちょっと厳しいことを申し上げます。
旦那さんは、今までずっと自分のやり方でやってきたのでしょう。
きっと今さら変えられないのでしょうね。なかなか人は変われないものです。だからそんな旦那さんに変わってほしいと思っている時点で、あなたは苦しくなりますね。だって状況は変わらないのですから。誰がダメというのではなくて、変われない人に期待をしたらダメなのです。「夫さえ変われば、いっそ死んでくれたら」と、そこまで思うのなら、どうして離婚をしないのですか?
一人だと生活していかれないからですよね?
旦那さんもあなたを頼り、そして結局はあなたも旦那さんに頼っているのです。「いっしょにいるのはイヤだ。でも離婚はしたくない。いっそ死んでくれたほうが楽になる」――そう言いながらも、お子さんと二人で生きていく勇気がないんです。もう旦那さんを変えようなんて思うのはやめましょう。
とはいえ、あなたをここまで苦しめる旦那さんはいけないですよね。本当につらいと思います。そのうえ、追い打ちをかけられるようにガンになり、あなたもつらさが倍加していると思います。
でもね、だからこそ気づいてほしいのです。自分がダメ夫に依存している現実に。そして、どんなに小さなことでもいいから、とにかく行動を起こすことです。経営がうまくいくように、あなたができることが何かありませんか? これまでのように、“ボロ家”ながらも見栄えをよくする工夫を続けることはできませんか?
あなたにできることが、何かありませんか?
あなたはね、自分の病気もボロ家に住んでいることも何もかも全て旦那さんのせいだという思いが根底にありますね。
「全てが旦那のせい」本当にそうでしょうか?
ゆっくりご自分を顧みると、だんだんと本当のことがわかってきますね。本当は旦那さんがあなたをいちばんに大切にしてくれていないことにありますね。「自分の身内がいちばんで、私や子どもは二の次」。そのことに腹が立っていますね。
これからはあなた自身が「家を守る、子どもを守る」と、覚悟を決めてください。“ボロ家”だっていいじゃありませんか。
子どもの明るさと友人関係に、家は関係ありませんね。
あなたがボロ家というから、お子さんもそう同じように言うだけで、お子さんはあなたが思うほど“ボロ家”に苦しめられてはいないのではないでしょうか。大病をされていて大変だと思いますが、あなたの覚悟と心の持ちようしだいで、たったいまからでも笑顔で生きてゆけます。
ダメ夫に限らず、誰かに期待をするのは、依存していることの裏返しです。
頼りにするべきは自分自身だけ。
そう覚悟を決めた瞬間に幸せが見えてきます。
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