図書室司書
都内の私立高校図書室で司書として勤務中。 図書室で購入した本のPOPを書いていたら、先生に「売れている本屋さんみたいですね!」と言われたけど、前職は売れない本屋の文芸書担当だったことは秘密。 本屋を辞めたら新刊なんか読まないで持ってる本だけ読み返して老後を過ごそう、と思っていたのに、気がついたらまた新刊を読むのに追われている。
2023/02/01
『犬物語』スイッチ・パブリッシング ジャック・ロンドン/著 柴田元幸/翻訳 1876年にサンフランシスコで生まれたジャック・ロンドンは、貧困家庭で育ち、幼い頃から様々な仕事に従事する。船乗りに […]
2023/01/25
『モノクロの夏に帰る』中央公論新社 額賀澪/著 「モノクロの夏に帰る」というタイトルは、作中に登場する一冊の本に由来する。 第二次世界大戦前後のモノクロ写真を、AIで彩色したのち手作業で修正し […]
2022/12/15
『怪談』角川書店 ラフカディオ・ハーン/著 小泉八雲の「怪談」。 作品そのものを読んだことがなくても、収録されている「耳なし芳一」や「雪女」「ろくろ首」を知らない人はほとんどいな […]
2022/11/22
『早番に回しとけ』KADOKAWA キタハラ/著 山本さほ/イラスト 前作の『遅番にやらせとけ』では、共感しまくりのうなずきまくりで首を傷めた。 しかし続編の本作は…おおぅ…胸に突き刺さりすぎ […]
2022/10/17
『ハイドロサルファイト・コンク』集英社 花村萬月/著 覚悟していたけど、想定以上に凄惨。 本書は、骨髄異形成症候群におかされ移植手術を受けた作家の、闘病をめぐるドキュメンタリーノベル。 &nb […]
2022/08/22
『私の盲端』朝日新聞出版 朝比奈秋/著 女子大生の涼子が多目的トイレに入り、排便処理をするところから物語は始まる。 彼女は癌を患ったため手術で直腸を切り取り、代替に腹部に排泄口を造ったオストメ […]
2022/08/01
『くるまの娘』河出書房新社 宇佐見りん/著 にい、かんこ、ぽん。 それに父と母。 5人だった家族は、兄が結婚して家を出て、弟が祖父母の家に行き、かんこと父母の3人になった。 母は脳梗塞の後遺症 […]
2022/07/13
『脱北航路』幻冬舎 月村了衛/著 書店員だった頃、読書は仕事の一環だった。 好みにあわなくても、我慢して黙々と義務的に最後まで読み通していた。 本屋を辞めた今は、読みたい本だけ読めばいい。 そ […]
2022/06/09
『母の待つ里』新潮社 浅田次郎/著 ああ、久しぶりの、真正面から泣かせに来た浅田次郎。 「母」「ふるさと」「熟年」「孤独」「生きがい」 そんなキラーワードが巧妙に組みこまれた、狙い撃ちの一冊。 […]
2022/05/05
『ミチクサ先生』講談社 伊集院静/著 『ノボさん』で正岡子規と夏目漱石の友情を描いた著者が、満を持して夏目漱石を主人公に据えた長編小説。 それなのに、物語のとっかかりはなんと1817年のセント […]
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