図書室司書
都内の私立高校図書室で司書として勤務中。 図書室で購入した本のPOPを書いていたら、先生に「売れている本屋さんみたいですね!」と言われたけど、前職は売れない本屋の文芸書担当だったことは秘密。 本屋を辞めたら新刊なんか読まないで持ってる本だけ読み返して老後を過ごそう、と思っていたのに、気がついたらまた新刊を読むのに追われている。
2022/04/08
『ミシンと金魚』集英社 永井ミミ/著 「あの女医は、外国で泣いたおんなだ」 冒頭の一文にひっつかまれ、最後の一行にたどり着くまで本を閉じられなかった。 いや、一度だけ閉じた。 1 […]
2022/03/22
『父を撃った12の銃弾』文藝春秋 ハンナ・ティンティ/著 松本剛史/翻訳 無口な父親サミュエルと12歳の娘ルー。ふたりは長い間旅をしてきた。 母親のリリーはルーが物心つく前に湖で溺れて死んだと […]
2022/02/16
『印税稼いで三十年』本の雑誌社 鈴木輝一郎/著 筆記具の選び方から編集者との付き合い方や罵倒レビューの受け流し方まで、プロの作家として生きていくためのノウハウとリアルな業界事情が詰めこまれた赤 […]
2022/01/20
『食べることと出すこと』医学書院 頭木弘樹/著 食べて出す。 それがうまくいかないだけで人間の日常はこんなにも壊れてしまうのか。 本書は20歳の時に潰瘍性大腸炎を患い、13年間入 […]
2021/12/14
『遅番にやらせとけ 書店員の逆襲』KADOKAWA キタハラ/著 山本さほ/イラスト 『遅番にやらせとけ』 なんとも絶妙な。書店員なら誰でも「ああ…」とニヤニヤもしくはイライラしながら、うなず […]
2021/11/22
『わが盲想』ポプラ社 モハメド・オマル・アブディン/著 スーダン人で視覚障碍のある19歳が、鍼灸を学びに故郷を離れて遥か彼方の日本まで単身留学。 日本語はまったくわからないし、英語もそんなに堪 […]
2021/09/29
『太れば世界が終ると思った』扶桑社 キム・アンジェラ/著 高原美絵子/翻訳 西野明奈/翻訳 本書を読んで初めて「プロアナ」という言葉を知った。 摂食障害による「痩せ」を肯定的にとらえる人たちと […]
2021/09/02
『世界の郷土料理事典』誠文堂新光社 青木ゆり子/著 レシピを読んでキッチリと料理をするのが苦手だ。 たいてい途中でくじける。下手したら手順と材料を確認する段階でくじける。 一念発起して調理しは […]
2021/08/03
『古くて新しい仕事』新潮社 島田潤一郎/著 ひとり出版社「夏葉社」。 その創業の経緯を本人が綴った『明日から出版社』を読んだとき、不覚にも涙が出た。 島田潤一郎という人の、「狂おしさ」に慄いた […]
2021/07/15
『東京ディストピア日記』河出書房新社 桜庭一樹/著 緊急事態宣言下で昨年の緊急事態宣言下に書かれた日記を読む。 こんな悪夢のようなことが実際に起きるなんて、一年前は考えていなかった。 いや、も […]
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